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神智学協会の標語は「真理に勝る宗教なし」です。この言葉には、科学者も同意することができると思います。確かに、神智学徒と科学者は両方とも真実の探求にたずさわっています。
科学者は物理的なレベルで真理を捜し求めますが、神智学徒は特に霊性に関心を持ち、そして古代の智慧として表現され幾時代にもわたって宗教の神秘家によって教えられてきたすべてを包括する真理を探し求めます。
探求の科学的方法と神秘的な方法は、相反するものではなく補足し合うものです。
物理学者フリシチョフ・カプラは科学は神秘主義を必要としないし神秘主義も科学を必要としないと言いました。しかし私たち人間は科学と神秘主義の両方を必要とするのです。
しかし、多くのおそらく大多数の科学者が、客観的な科学的方法によって得ることができる真理よりもさらに深い真理の必要であることを理解していません。その他の人達は宗教にかかわりを持ちたがりますが、うまく確立された科学的な知識と一致しない文字通りの原理主義的な宗教の教えによって落胆させられます。
しかしながら、最も偉大な物理学者、例えばニュートン、アインシュタイン、パウリ、ポームなどの多くは、すべての時代の偉大な宗教の導師および神秘家によって教えられた深い霊的理解の必要性を理解していました。
物理学者は、私達が日常の経験している物質界を支配している物理学の基本法則を理解することに関心をもっています。宇宙の起源に関心のある宇宙学者は、基本法則の起源はどこなのかまたそれらの基本法則を決定するものは何なのかと問いかけます。
基本法則の後ろにより深い原因であるのでしょうか。多くの科学者にとってこの質問はかかわりあいのないことです。しかし、他の人にとってこのような基本の質問を調査することは重要なことです。
物理学者ポール・デイビスはこれらの質問について熟考し、彼が「ある非人格的な創造的原理もしくは存在の背景」と表現する神の形式を信じることができると述べています。
神智学はどこに適合するのでしょうか。
神智学という言葉は神聖な智慧を意味し、1875年に神智協会の共同設立者によって、自らが広めたいと望み、古代の智慧の教えに基づいている教えを表現しているものとして採用れさました。この教えは、幾時代を通じて様々な賢人によって継承されてきた言われている、ヘルメストリスメギストスの教えあるいは永遠の哲学して知られています。
したがって神智学協会の共同設立者ヘレナ・ブラヴァツキー夫人は、自身の大作を「シークレット・ドクトリン(秘密教義)」と名づけ、さらにブラヴァツキー夫人は、この著作に科学、宗教、哲学の総合という副題をつけて、科学、宗教、哲学という三つの項目を習得することの重要性を、潜在的に壮大な総合に寄与することであると認めました。
ブラヴァツキー夫人は3つの根本的論題を公表しました。
第一の根本的論題は「遍在し、永遠、無限、かつ不変の原理。すべての顕現し、条件づれにられた存在に先行する唯一の絶対なる実在」が存在するという見方です。宇宙を超越しているが、宇宙全体に偏在しているこの描写不可能な絶対的非人格的な神を描写しようというのは高貴な試みであると言えます。
この全能の神というのは、うわべたけの気まぐれな人格神を信じることを望まない科学者の精神に訴えることのできる神の概念ですが、宇宙の至る所で内在するこれは何でもの存在に科学的な実験の中で操作することができる重厚な物質より精妙な存在を否定する科学的唯物主義にとっては不満足なものです。先に書かれているポール・デイビスの概念は事実上、ブラヴァツキー夫人の「シークレット・ドクトリン(秘密教義)」の三つの根本的論題の内第一番目の論題の簡略化されたものです。
ブラヴァツキ夫人の著作「シークレット・ドクトリン(秘密教義)」の第二の論題は、物理科学が自然のすべての分野で記録している盛衰と呼ばれる周期性の法則の絶対的普遍性を断言します。ブラヴァツキー夫人は、この周期性の法則が 昼と夜、睡眠と覚醒、生と死などの交代の中で例証されているとしています。そしてこの周期的交代は、宇宙の絶対的根本的法則であるとみなします。この周期性の法則に科学者が科学の基本的法則の地位を与える与えないかにかかわらず、これは科学者にとって自明の法則です。
「シークレット・ドクトリン(秘密教義)」の第三の根本的論題は、「すべての魂と宇宙の超魂との根本的同一性を提言しています。この「シークレット・ドクトリン(秘密教義)」の第三番目の根本的論題は、普遍的同胞団の概念にのっとったすべての人々の根本的統一という認識に関連する神智学協会の第一番目の目的の基礎となっています。
この第三番目の「シークレット・ドクトリン(秘密教義)」の根本的論題が正統派の科学の多くの領域を越えている一方で、それにもかかわらず、この第三番目の論題は、量子物理学において理論的な調査から現実に考えを引き出した量子物理学者デービッド・ボームによって、宇宙におけるすべての存在物間の微妙な相互の連絡と表現されたことがらに影響が見受けられます。
こうして私たちは、すべての人類だけでなくすべての生命について、またガイアの概念としての地球自身について、そしてこれらの概念を越えて全体の広大な宇宙について本質的な統一性を考慮することができます。
同様の考えは、生物学者のリアネイ氏、カウフマン氏およびバーク氏によっても述べられいます。
科学は20世紀の間に、原子の性質を理解し宇宙を詳細に調査して物質界を説明することについて非常に成功しています。銀河のようなものがあったことを知らない時代から、私達は自らが属している天の川のような広大な発展する銀河の宇宙をいくつも発見しました。それぞれの銀河宇宙は、何十億もの星からできており、何十億年もかかって発展してきているのです。
私達は我々の属している太陽系の各惑星を調査しています。私達は、100年前に多数によって保持された概念の正体を暴露し、少なくとも、それらの太陽系の各惑星うちのいくつかは、人類の生命保護してきた地球に十分に似ていることがわかってきました。私たちは現在他の遠く離れた星をとりまく惑星に、生存可能な知的生命を見つけることを希望しています。
私たちはDNAを発見しており、1世紀前に夢見ていたことを遥かに越えて遺伝学の全分野を開発しました。 古代の岩石とそこに含まれている化石の研究によって、私たちは惑星の進化と真の生命の物理的表現の進化の詳細な体系を構築しました。
科学はまた脳がどのように働くか究明することにおいてかなりの成功をおさめていますが、しかし意識の性質について全く説明することができないでいます。科学者はこの意識の性質に関することを「困難な問題」と見なします。一方、神智学の文献の中に意識についての多くの価値のある資料があります。生物学の科学者は生命の形体の研究では専門家です。しかし、それは生命の真実の性質の理解と大きく違っているものです。
神智学の文献は、物質的表現の生命よりもさらに多くの物質に入魂する生命があると結論づけています。
神智学協会は思考の自由を促進します。そして、神智学協会の会員は哲学的なことがら、科学的な事項、宗教的なことがらについて、自分自身の判断と思慮分別を用いることが期待されています。多くの科学者が神智学の考えに天啓(インスピレーション)や洞察を見出ししています。そして神智学協会の会員には、常に科学の分野についていくつかの極めて独特な意見を持った科学者がいます。
過去125年にわたって、多くの神智学徒が、科学的な問題に関する自らの意見を明らかにしてきました。しばしは、これら神智学学徒の意見は時の試練に耐え、また確かに現在の科学的な知識を予見しました。しかしながら、神智学徒のその他の意見は後の発見によって確証されず、現在の知識によって取って代わられました。
ブラヴァツキー夫人を初代とする神智学協会の指導者達、中でもアニー・ベザント第二会長は神智学の基本概念の高貴な理想を生かしつつ研究と再検討の必要性を強調しました。
上記の問題は、神智学協会の中で自由に討議されています。科学者と神智学徒は、「真理に勝る宗教はない」という標語を共有しているといえます。
推奨本
「知性は最初に到来した」 第二版 レスター・スミス著(未邦訳)
「古代の知恵と現代の洞察」 シャーリー・ニコルソン著(未邦訳)
「精神の音楽」 ダリル・ラーネイ著(未邦訳)
「感情」 チャールズ・バーク著(未邦訳)
「神の心」 ポール・デイビス著(未邦訳)
「ガイア治す 地球という惑星への実践的処方 」 ジェームズ・ラブロック著 (未邦訳)
「自然の再生」 ルーパート・シェルドレイク著(未邦訳)
「科学の精神」 デヴィッド・ロリマー編著 (未邦訳)
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